今回は、バイオリアクターを利用して一晩で自家製ワインを試作してみました。
【目次】
【実験器具】
- 500ml三角フラスコ
- 注射器
- 50mlビーカー
- メスシリンダー
- 電子天秤
- 薬さじ
- 薬包紙
- 10mlシリンジ
- ストッキング
- ガーゼ
- マイクロチューブポンプ
- チューブ
- ビニールテープ
【試薬】
【実験方法】
- 微生物の固定
- マイクロピペットで水4mlをビーカーに計り取り、そこに乾燥酵母1g、食塩36mgを加え、ダマダマがなくなるように撹拌した後、5%アルギン酸ナトリウム水溶液5gをさらに加え、全体が均等に混ざるよう撹拌した。
- 上記で精製した混合物をシリンジで吸い取り、先端に注射針を取り付け、1%塩化カルシウム水溶液300mlの中に撹拌しながら一滴ずつ滴下し30分ほど撹拌することで、固定化酵母ビーズを作成した。
- シリンジの3分の1程度になるように固定化酵母ビーズを充填した。
- 培養液の調整
- バイオリアクターの製作
- 三角フラスコにチューブの3本とび出たゴム栓をつけ、一本だけ試料につかるように調節し、そのチューブをマイクロチューブポンプが、試料を吸い上げることができる向きにチューブを取り付けた。
- 固定化酵母ビーズ入りのシリンジの後ろにゴム栓に穴の開いたものをストッキングの切れ端を取り付け、下から試料が入るようにマイクロチューブポンプにつながっているチューブをつなげ上から三角フラスコに試料が戻るようにつなげた。
- 約30℃のぬるま湯に、おもりをつけた試料入り三角フラスコを浸した。
- 試料の通るチューブなどの結合点をすべてビニールテープでしっかりと固定した。
- 流量などを確認した後に、運転を開始し、固定化酵母ビーズによるアルコール発酵を行わせた。
【結果】
4mlの水が入ったビーカーに、乾燥酵母1g、食塩0.036gを加え撹拌した。
次に、撹拌した後、アルギン酸ナトリウム5gを加え均一になるよう撹拌した。
上記で混合した物質を注射器で吸い取り、塩化カルシウム水溶液中に一滴一滴垂らしていくと以下の写真のようになり、これを30分撹拌し続け、固定化酵母ビーズを精製した。これは、人口いくらを作るのと同じ原理を用いた。
この精製した固定化酵母ビーズをザルにあけシリンジの3分の1程度に詰めると下の写真。
青汁とぶどうジュースをそれぞれ500mlを計り取り、
グルコース:25g、
塩化カルシウム:0.12g
をそれぞれ加えた。
実験装置
以下のような組み立てた完成形バイオリアクター装置を組み立て一日運転させた。
この時、発酵させた液体の糖度変化は、以下の表①の通りになった。
発酵させた液体の糖度変化(表①) |
||||
|
ブドウジュース |
青汁 |
||
|
発酵前 |
発酵後 |
発酵前 |
発酵後 |
パン酵母 |
15.8% |
13.2% |
10.0% |
8.9% |
酒酵母 |
15.6% |
14.6% |
9.7% |
9.4% |
完成した自家製ワイン
完成した自家製ワインがこちら、
アルコール度数
計算上、1.33%から0.15%のアルコールが含まれているのだが、やはり、一日じゃこんな感じか…
・パン酵母ブドウジュースワイン
100g中に1.33%のエタノールが含まれていたと考えられる。
・パン酵母青汁ワイン
100g中に0.56%のエタノールが含まれていたと考えられる。
・酒酵母ブドウジュースワイン
100g中に0.51%のエタノールが含まれていたと考えられる。
・酒酵母青汁ワイン
100g中に0.15%のエタノールが含まれていたと考えられる。
【結論】
味としては、パン酵母で作成したものは、パンの風味。おいしいかと聞かれたらうーん。。。
普通に購入したほうがいいかな。。。
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